曲のキーを耳で見つける方法

曲のキーを耳で見つけるには、曲がホームとして扱っている音を探します。フレーズの終わりでメロディが落ち着き、セクションの終わりでベースが着地する音です。その音を音源に合わせてハミングし、どんな楽器でもいいので、声と一致する音が見つかるまで音を弾いてみます。その音がキーの名前になります。最後に、その音の上に作ったコードでメジャーかマイナーかを決めます。明るければメジャー、暗ければマイナーです。この記事の残りでは、なぜそれでうまくいくのか、そしてどこで間違えやすいのかを説明します。

曲のキーとは?

キーとは、ホームの音と、そのまわりにある音の集まりのことです。ホームの音は**主音(トニック)**と呼ばれ、キーはその音と、その性質で名前がつけられます。ドメジャー、ラマイナーのように。あとで見る落とし穴が示すとおり、曲がどの音を使っているかがわかっても、キーの名前は決まりません。決め手になるのは、どの音がホームかです。

ステップ1 曲が帰ってくる音を見つける

曲がいちばん「終わった」と聞こえるところ、ふつうはサビの終わりから始めます。曲がそこで止まったとしたら最後に来るはずの音を歌い、曲を流しながらその音をハミングし続けます。

主音は、キーの中で最もよく使われるコードのうち3つに含まれています。ドメジャーなら、ドは ド–ミ–ソ(I)、ファ–ラ–ド(IV)、ラ–ド–ミ(vi)の中にあります。だから主音をハミングすると曲のほとんどの部分にしっくりはまり、いちばん強くぶつかるのは、主音へ戻ろうと引っ張っているドミナントのコード(V)です。

ステップ2 ベースで確かめる

ベースは一度に1音ずつ、たいていは各コードのルートを弾き、セクションの終わりではたいてい主音に着地します。そこでベースがあなたのハミングしている音と一致すれば、ほぼ間違いなく正解です。

ステップ3 楽器で音を見つけ、メジャーかマイナーかを決める

ハミングと一致する音が見つかるまで、1音ずつ弾いていきます。近いけれど同じではない2つの音は、ゆっくりとしたうなりを生みます。ぴったり合うと、うなりは消えます。

次に、その音の上のメジャーコードとマイナーコードを音源に重ねて弾きます。片方はなじみ、片方はぶつかります。2つの違いは1音だけ、主音の上の第3音です。半音4つ上ならメジャー、3つ上ならマイナーです。

主音がホームに聞こえるのはなぜ?

キーのほかの音がそこを指し示しているからです。ドメジャーのドミナントのコードは ソ–シ–レ で、そのシはドの半音下にあります。この音が導音です。半音は最も小さな音の動きなので、耳にはほとんど着いたも同然に聞こえます。ファを加えて ソ7 にすると、もう1つの音が反対方向に寄りかかります。ファからミへ下がる動きです。この2つが同時に、ドメジャーのコードへ解決します。

つまりホームとは、音そのものが持つ性質ではありません。曲がしていることなのです。ひとつの行き先に向けて緊張を高め、そこに到着する。だからこそ、フレーズの終わりがいちばんの証拠になります。

5度がいちばんよくある間違いなのはなぜ?

キーの第5音は主音のコードに含まれ、ドミナントのルートでもあるので、多くのフレーズがそこで一息つきます。けれど、ドミナントで止まるフレーズは句点ではなく読点のように聞こえます。見つけた音が安定して感じられるのに、まだ曲に続いてほしいと思うなら、その音の5度下の音を試してみてください。

落とし穴 平行調のメジャーとマイナーはすべての音を共有している

ドメジャーとラマイナーは、まったく同じ7音を使います。この2つは平行調の関係にあり、音だけでは区別できません。区別できるのはホームだけです。

「Let It Be」は ド、ソ、ラマイナー、ファ をくり返し、ドで落ち着くので、ドメジャーです。同じ4つのコードをラマイナーから始め、何度もそこへ戻るようにすれば、このループはラマイナーとして聞こえるようになります。変わったのはホームだけです。

手がかりが1つあります。マイナーキーでは、ドミナントが引っ張る力を持てるように第7音を上げることがよくあります。ラマイナーならその音はソ♯で、ミの上のコードがミメジャーになり、ラマイナーへ解決します。主要なセクションがそうやって終わるなら、その曲はラマイナーです。ただし、第7音をまったく上げないマイナーの曲も多いので、ソ♯がないからといって何の証明にもなりません。

落とし穴 曲が主音で終わらない

音源はフェードアウトすることもあれば、わざと解決しないコードで終わることもありますし、ホームから離れたところで始まる曲もたくさんあります。最初のコードも最後の1秒も、信頼できる証拠ではありません。信頼できるのは、曲の中でいちばん強い解決です。曲が転調する場合(最後のサビでよくあります)は、セクションごとに別々にキーを探しましょう。

落とし穴 キーの外のコードが出てきてもキーは変わらない

ドメジャーの曲でも、シ♭メジャー、ファマイナー、ラ♭メジャーが鳴ることがあります。これらのコードは、同じ主音を持つマイナーキー、つまり同主短調のドマイナーから借用されたものです。変わるのは色合いで、ホームではありません。曲がドに戻り続けるなら、それはやはりドメジャーです。キーが変わるのは、曲が新しいホームに落ち着いたときだけで、ふつうはその新しいホーム自身のドミナントがそこへ解決することで確かめられます。

落とし穴 モードで書かれた曲もある

「Sweet Home Alabama」の3つのコードは レ、ド、ソ で、どれもソメジャーに属しています。ところがリフは何度もレに戻ってきます。この曲のキーについて意見が分かれるのはそのためです。使われている音で見ればソメジャー。ホームで見れば、第7音が半音下がったレ、つまりレ・ミクソリディアンです。

モードの名前を決めるのはホームであって、音ではありません。ハミングした音と、使われている音から想像される音階が食い違うときは、ハミングした音を信じてください。

キー判定アプリはどう?

キーを自動で判定するアプリやウェブサイトは、セカンドオピニオンであって、判決ではありません。同じあいまいさを抱えているので、間違えるときは平行調や5度離れたキーを答えがちです。自分の耳と食い違ったら、両方の候補を曲に合わせてハミングしてみましょう。

キーを速く見つけられるようになるには?

この方法を支えている力を鍛えることです。つまり、音楽がどこへ行きたがっているかを聴き取る力です。ドミナントが引き寄せる力のレッスンでは、最後のコードが欠けた進行が流れ、何がそれを完結させるかを問われます。主音を探す問いの、いちばん純粋な形です。マイナーキーのレッスンではマイナーのホームに着地する終止を練習し、モーダル借用のレッスンではキーの外のコードを色合いとして聴く耳を育て、音を歌い返すレッスンでは、どのステップの出発点にもなるハミングを鍛えます。

そのうえで、よく知っている曲を1曲選んでください。主音を見つけ、ベースで確かめ、キーの名前を言い当て、それから初めて答えを調べましょう。

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